探偵業界は残念ながら斜陽産業のひとつ

長年探偵を続けている私が言うのもなんですが、将来的に探偵だけを職業として生きていこうとの考えは正直現実的では無くなったかなと個人的には考えています。

なぜなら、大手探偵社のお抱え調査員にでもならない限り、収入は安定しないからです。

仮にお抱え調査員になったとしても生涯得られる収入は決して高収入とは言えず、将来的に結婚して家庭を持ち、おそらくマイホーム購入などは出来ないレベルの収入です。

社会経験や何か他の目的を持って探偵業に従事する事は悪い事ではないと思います。

しかし、例えば探偵学校に高額な授業料を支払ってでも将来が安定しない探偵になろうなんていうのは、誰にも勧めるわけにはいきません。

それにも増して、現代の探偵業界はネット広告やインターネット検索により数多くの探偵社で依頼を取り合う状況となっています。

探偵として自分の事務所を構え、お抱えのSEを雇って自社サイトを構築し依頼を獲得する。

そういった構図も近い将来大きく変化する可能性もあり、定職として探偵を選択するには不安定でリスクが高すぎるのではないでしょうか。

 

激減が予想される探偵業

上述のように、現代の多くの探偵達はネット広告やインターネット検索により依頼を取りあう状況となっています。

多くの人がスマホを用いてネットで依頼する探偵を探す中、従来の手法である電話帳広告や街頭ポスター・ポスティングなどによる広告活動に固執する探偵達がいるとすれば、おそらく経営不振により廃業となっているでしょう。

極端な話、ネット広告等を用いれば開業1日目の探偵でも依頼を取れるという現状ですが、そんなに甘くはなく、出る杭は打たれてしまいます。

新たな探偵事務所が業界の内部事情も知らずに広告や宣伝を行っても、同業に妨害され、あっと言う間に資金ショートしてしまうかもしれません。

弁護士事務所や企業から安定した依頼の受注を受けられる探偵事務所以外はこの先、極めて不安定な仕事の受注を覚悟しなければならない時代です。

ネット広告に資金をつぎ込み過ぎて倒産した大手探偵社もあります。

現在の経営基盤が大きい探偵ほど危険な経営状態に突入する事に間違いなく、「零細で少数精鋭」が探偵事務所のこれからの形であるように思います。